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結婚 

●結婚って困難だっけ? 第一号

私が妻に出会ったのは軽井沢でした。誰かさんと同じように最初のデートはテニスでした。同じ興味を持っていること。同じ価値観や、また同じ信仰をも持っていることに気がつき、すぐに私たちの間にかっぱつな会話が始まったのです。その後、電話や手紙、あるいは一緒に会う中で、彼女のことを話し相手として、またいろんなことについて共に考えることができる相手として、考えるようになったのですが、いつのまにかそういう話し相手から、結婚の対象として思うようになり、半年後に婚約にいたったのです。

しかし、初めから私の母が妻を受け入れなかったのが、そもそものトラブルの始まりでした。たぶん、それは私が一人っ子だったからではないかと思いますが、結婚式の日を決めようとすることでさえも、母が明らかに足をひきずっていて、嫁姑の問題の始まりとなったのです。結婚式をして、新婚旅行から帰ってきて、二・三日後のことでした。私たち夫婦は最初の大きな夫婦喧嘩をしてしまいました。そこから先、暴力はありませんでしたし、言葉の暴力もなかったのですが、激しい摩擦が絶え間なくあったのです。寝るときと食べるとき意外はほとんど24時間、私たちは夫婦喧嘩を続けていました。どんなつまらないことでも、喧嘩の刺激になってしまったのです。数年でその状態はだいぶよくなりましが、それでも、私たちの5人の子供に言わせれば、今でも喧嘩が多いのです。

なぜ最初のころ、そのような激しい対立があったのでしょうか?一つは、家内は自分の家族や友達から遠い国で、しかも言葉が解らないところで、結婚をして暮らしはじめたために、私が予測しなかったいろいろな不安があったようです。私と強い信頼関係をすでに築いていれば、そういった不安を乗り越えることができたのでしょうけれども、残念ながらお互い知り合ってあまりにも時間が短すぎたので、そういう信頼関係はまだ十分に築けていなかったのです。また、私たちが持っていた、男性として、もしくは女性としてのそれぞれの特徴や違いも摩擦の大きな種になりました。結婚そのものに対して、私たちがそれぞれ持っていた違った期待も大きな要因です。もう一つ加えるならば、私たち両方が持っていた強い性格も、お互いに必然的に衝突したのでしょう。

理由はともかく、そういった経験を通して私は結婚の深い痛みや傷、また孤独を体験しました。同じベッドに寝ていながらも、お互いに触れることができない夜。同じ議論を何百回も繰り返している間に、お互いのセリフを暗記してしまったような状態になったこと。自分が何か結婚の罠の中に捕まって逃げられない、問題を解決しようとしてもどうにもならないようなあの気持ち。家庭内の摩擦のため仕事に力が入らない日々の連続。結婚の多くの問題に対する答えを見出そうとしながら、「結婚ってこんなんだっけ?」と何百回も何千回も思った記憶があります。

ですから、これからのシリーズはもう既に26年間以上も私の中にあったものを、ただ書き出しただけのことです。本屋に行けば、「すばらしい結婚の秘訣」とか「喜びあふれる結婚にいたる5つのステップ」とか、そのような、夢のような結婚を与える約束をしている本が並んでいますが、これから皆さんに分かち合う内容は、その部類のものではありません。事実、自分自身の経験からも、私がカウンセリングした何百人もの人たちの経験からも言って、多くの場合には、どんなに二人が努力したとしても結婚はつらいもの、容易な答えがないもの、としか言えないのです。

私の目標は結婚の豪華な宮殿をいかに楽しめるかを説明するのではなく、砂漠の島のような結婚のために必要なサバイバルの技術をみなさんに伝えることです。学問の世界と比較するならば、読者たちが、これからの文章を読むことによって25点の落第の結婚状態から、65点の合格の結婚状態に行き着くことができるならば、大成功だと思えます。80点や90点は目指しません。それから、夫婦間の問題には重要な意味と価値があることも知っていただきたいのです。神が生きておられるなら、そして結婚が神によって創られたものであれば、私たちは失望する必要はありません。そして結婚を努力し続ける意味は大いにあります。

Bible Movement Partners(バイブル・ムーブメント・パートナーズ)に掲載中 http://bmp.jp/timothy/01.htm


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