私は勧めません。なぜなら、そうしたら予期しない結果がおきてしまうからです。ティーンエイジャーにコンドームを使うことを勧めることにより、私たちは図らずも5つの危険なメッセージを彼らに伝えることになってしまいます。つまり、
(1)セックスを安全にする方法がある
(2)みんながやっている
(3)大人たちも、自分がこれを使うことを期待している
(4)これは、よいことである
(5)自分がこういうことを知っていることを、友だちも知っている。そして相手を選ばないセックスを広めている
これらは、子どもたちに与えるには余りに危険なメッセージです。
加えて、米国家族計画協会自体の提供しているデータによれば、ティーンエイジャーがセックスをする第一の理由は、友だちの影響なのです。ですから、「みんなやっている」ということを示唆するようなものは何でも、「自分もやってみよう」という子を減らすのではなく、逆に増やす結果になるのです。私が言いたいのは、コンドーム配付計画は、病気に触れる子どもの数を減らさず、むしろ激増させるということです。
1970年に米国家族計画協会タイプのプログラムが始まって以来、15歳から19歳の未婚者の妊娠率は87%上昇しました。同じように、十代の中絶は67%上がりました。未婚者の出産は、83.8%上がりました。そして性病が、若者の世代に広がりました。統計が雄弁に語っています。
それに、このことも考えてください。病気の予防に関して言えば、コンドームの失敗率は信じがたいほどに高い、恐らく50%かそれ以上だという調査結果が出ています。またコンドームは、カバーされない部分(例えば、男性性器の根元)からうつる性病に対しては無力です。「安全なセックス」思想を25年間使って教え、国家の税金を20億ドル以上も使った私たちは、医学的な大失敗をしたのです。
毎年、50万のヘルぺス患者が見つかります。また報告されたクラミジア患者は、1987年以来281%上昇しました。クラミジアの46%は、15歳から19歳の女子に見つかります。また、米国では、HPV(ヒトパピロマウィルス)が、2.400万件以上あります。それも、十代により多いのです。
これらの問題を知った私が、どうして息子や娘にいわゆる世の中の「解決法」を教えることができるでしょう。こういう見方をしてみましょう。私のこどもたちがスカイダイビングをして、そのパラシュートが50%の確率で開かないとします。私は単に、
「ヒモをしっかり締めなさいよ」
と言うでしょうか。もちろん、そんなことは言いません。言うとしたら、
「飛ぶのはやめてくれ、命が危ない!」
と言うはずです。愛する子らには、そう言わざるをえません。
それから、一般に信じられていることとは反対ですが、十代の子どもたちは、「アブステナンスのメッセージ」を理解し受け入れ、また実行することができるのです。「若者たちの性欲は、どうしようもなく強いから、自分の行動をコントロールすることなんかできっこない」という言い分は、正しくありません。実は、アメリカの高校生のほぼ50%は、性的未体験者なのです。「バージンは、いいことだ」などと、ほとんど誰も言ってはいないのにです。
これらの子らのすばらしい決心を認め、良い模範として勧めるべきです。コンドームを使うことによっては、これらのことはどれも達成できません。
「安全なセックス」ではなくて、アブステナンスを十代の子らに教えるべき、もうひとつの理由があります。それは、右に記したような命に関わる事実よりもさらに重要です。もちろん、私が言うのは、神さまの計画、人間の性に対する神さまの明らかなみこころです。「コンドームで、病気を防ぐ」という計画は、その中にはありません。セックスを本来のあるべき場所、つまり一夫一婦の生涯続く結婚生活は、常に安全です。これこそ、私たちの子どもたちが幼い頃から聞く必要のあるメッセージです。それ以外のものには、耳を傾ける価値がありません。 |