子どもの嘘は、親なら誰でも取り組まなければならない問題ですね。どんな子どもも時には真実を曲げて伝えるものですが、ある子らは嘘つきが常習的になってしまいます。これに適切に対応するには、子どもの発達心理とともにその子の特徴を理解する必要があります。私は一般的なアドバイスをさしあげますので、これを息子さんのケースに当てはめて適用して下さい。
まず、嘘と真実の違いが分かっていない可能性があります。学齢期前の子の心の中では、空想と現実は紙ひとえです。ですからおおげさに叱る前に、息子さんがどこまで理解しているのか、また嘘をついた意図は何かをはっきりさせて下さい。
嘘をつくのが明らかに不愉快な結果を招かないためか、あるいは何か得をしようとしている子には、親は「教えるチャンス」として生かすとよいでしょう。どんな場合でも真実を語ることを強調してください。これは子どもが嘘をついたときだけではなく、他の時でも教えるべきです。
子どもと一緒に旧約聖書の箴言6章16〜19節を開いて読みましょう。
「主の憎むものが六つある。
いや、主ご自身の忌みきらうものが七つある。
高ぶる目、偽りの舌、
罪のない者の血を流す手、
邪悪な計画を細工する心、
悪へ走るに速い足、
まやかしを吹聴する偽りの証人、
兄弟の間に争いを引き起こす者」
この聖句を使って、子どもとディボーションをしましょう。
ソロモンとはどんな人で、なぜその教えが私たちにとって大切なのか、そして聖書が私たちの導き手であることを説明します。聖書は、暗い夜の懐中電灯のように私たちの足もとを照らし、正しい道に導いてくれます。もし暗記さえしておけば、眠っている間も私たちを守ってくれます。あとでも使えるように、この箴言のみことばを一緒に暗記して下さい。
これを土台にして、神様に喜ばれる徳や行いは何かを話し合ってみて下さい。この聖句は日常生活に摘要できますから、その結果お子さんは、自分の言うことなすことが神様に見られていると感じ始めるでしょう。
嘘をつくという具体的な問題に戻りますと、神様が憎まれる七つのことのリストの中の二つが不正直に関係していることを指摘してあげましょう。真実を語ることは、神様が喜ばれることですから、私たちもこれを重要なこととすべきです。ですから、息子さん娘さんが、もし自分に不利になる場合でも真実を語ることを学ぶように教えることが必要です。目的は、あとになって正直であることを再び教えることができるような土台を築くことです。
お子さんが再びあからさまな嘘をついた時には、今回の話し合いとその基礎になる聖書の言葉に戻ることが出来ます。子どもの成長度合いに応じて適当と思われる時点で、嘘をつかないという決まりを守れなかった時は軽い罰を与えることを始めたらどうでしょう。数年はかかるでしょうが、お子さんたちに真実の大切さをしだいに教えることができるでしょう。
ただし、親自身が不正直であったら、この努力は水の泡です。子どもは親をよく見ていて、真似するものです。お父さんが、真実を曲げているとしたら、子どもに同じことをするなと言っても聞く耳を持ちません。
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