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【思春期】

ドブソン博士   ドブソン博士の一問一答
Q.264

十代を動かすパワーとは何か、具体的に説明してください。


A.
まず言葉の定義から始めましょう。パワーとは、人をコントロールする能力、環境をコントロールする能力、ことに自分自身をコントロールする能力を言います。

パワーがほしいという願いは、人間の心の奥深くに根差しています。だれでも人の上に立ちたいと願いますし、その願いは幼い時に始まります。ある研究によれば、生後一日の乳児がすでに回りの大人たちをコントロールしようとしているそうです。まったく無力に思える年齢でも、保護者たちが自分の必要を満たしてくれるようにふるまうのです。

よちよち歩きの子がスーパーでお母さんの手から逃げようとするとき、10歳の子が宿題をしたがらないとき、夫婦がお金のことで言い争う時に、実はパワーを求めているのです。老人が、ホームに入れられることを拒否することもあるでしょう。

これらの例に共通している点は、自分の人生とその他すべてのことをできれば意のままにしたいという願いです。この衝動の強さは人によってちがうでしょうが、多かれ少なかれすべての人を突き動かしている動機がこれです。

あなたのお子さんはどうでしょう? 学校から帰宅した子どもたちがなぜ不機嫌なのか不思議に思ったり、また夜中もなぜびくびくイライラしているのか聞いてみたことがありますか? おそらく言葉で説明することはできないでしょうが、一日中いわば「戦い」のさなかにあったのかもしれません。こぶしを振り上げるようなけんかではなくても、競い合い、憎しみ合い、傷つけ合うような事態に巻き込まれている可能性はあります。これは大げさな言いかたでしょうか? 問題のない子にとってはそうかもしれません。しかし、パワーを得られず苦しんでいる少年少女たちの姿は、さらに悲劇的です。

登校日初日、また試合の開始前、そして自分たちのパワーの源が危険にさらされている時はいつでも彼らが神経衰弱とでもいうべき状態になってしまうのはそのためです。

肝心なのは、勝つか負けるかよりは、自尊心の問題です。その年ごろの自尊心は、友達に受け入れられるかどうかにかかっています。それでグループが個人に大変な影響があるのです。馬鹿にされたり、じゃけんに扱われたり、ひやかされたり、仲間はずれにされたりすること、すなわちパワーを奪われることは、十代にとって重大なことなのです。

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Q.265

パワーがそれほどに大切なものならば、家族の中でもきっと鍵になるのではないかと思います。パワーは家庭ではどのような役割を果たしているのでしょうか?


A.

とても良い質問です。パワーの委譲、すなわち次の世代を自立させることを本能的に知っている親は、賢い親です。そのためには二つの危険な両極端のあいだのバランスをうまく取らねばなりません。十代の子がいくら泣こうがわめこうが、責任ある行動をとる年齢に達する前に全面的な自由を与えるべきではありません。

思春期はまだ親の指導を必要としていますし、親には指導の責任があります。議論の余地はありません。余りに早くパワーを手に入れてしまう若者によくある特徴の一つは、権威を敬わないことです。教師にも、牧師にも、警察官、裁判官、そして神様に対しても従うことができなくなるのです。家庭において親に従わなかった人が、どうして他の人間に従うようになるでしょうか。反抗心あらわな十代は、いとも簡単に薬物濫用、性的逸脱、または家出に走ります。親から早くパワーを手に入れたために道を誤った若者は、数知れません。   

一方、思春期の後半に避けるべきもう一つの過ちは、親が自由を与えるのに遅すぎることです。自分で自分の道を決めるのは、すべての大人の持つ基本的な権利です。親がこの自由を与えるのを渋ると、革命戦争が起きます。

友人のジェイ・ケスラー氏の言葉ですが、アメリカ植民地に対して母国イギリスが冒した過ちがこれでした。植民地は自由を要求する「反抗する十代」となったのですが、母国は解放することを拒み、不必要な血が流されることとなりました。幸い、イギリスはこの手痛い失敗から学び、171年後にはもう一人の気荒な息子インドに、平和のうちに独立を許したのです。革命は避けられました。

くり返しますが、親として目指すべきゴールを要約しましょう。
毎日のように子どもたちと言い争わなければならないとしても、あわてて自由を与えてはなりません。ここで失敗した母親は、深い後悔を残します。

一方、私たちは親としてのパワーをいつまでも持ち続けてはいけません。自発的に与えることを拒むならば、パワーをは私たちの手から無理やり奪い去られることになります。自分のことを自分で決める権利は子どもの成熟と歩調を合わせて少しづつ与え、青年期の最後に完全に自由にするようにすべきです。

以上のことは言うのは簡単でも、行うのは難しいことです。親としてのすべての責任の中で、これは最も微妙で難しいことの一つだと私は考えます。

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Q.266
親が、早くも遅くもなく、適当な時期に子どもたちを手放すための何かよいガイドラインはありますか?

A.

この種の葛藤を少なくするためのアプローチがいくつかあります。

アーミッシュ共同体ではユニークな伝統を持っており、彼らの間ではそれが成功しています。小さいころは親がきびしく監視します。幼児期からこまごまとした規則で縛ります。しかし、16歳になると彼等が「ラムスプリンガ」と呼ぶ時期に入ります。すべての規則が突然なくなります。飲酒も、喫煙も、デートも、結婚も、親が目をむくようなことをするのも自由です。

ある者はその通りにしますが、大部分はしません。望むならアーミッシュ共同体を出ることもできます。しかしそこに留まるなら、アーミッシュ社会のルールに従わねばなりません。大多数は、強いられてではなく喜んで家族の伝統に従う道を選びます。

私は、アーミッシュの育児のアプローチに大方賛成ですが、より規制のゆるやかな社会では「ラムスプリンガ」の概念が早く実行されすぎている気がします。十代の子を、一晩で厳正な監視の下から完全な自由に移したら、混乱が起こるだけです。アーミッシュのようなコントロールされた社会ならいざ知らず、私たちの社会では大失敗に終わるでしょう。

大人としての特権を、思春期の子どもに突然与えた両親が結局は後悔するのを私は見ました。それは、ヨーロッパ諸国がアフリカの植民地から突然手を引いた結果とよく似ています。権力者が消え去った地域で、しばしば血なまぐさい争いが起きました。

若者たちに突然自由を与えてもうまくいかないとしたら、一人前の大人にさせ、かつ親子の争いを避けるにはどうしたらいいのでしょう? 

私の提案するのは、文字どおりよちよち歩きの頃から、自主独立の特権を少しづつ与えていくというものです。息子が靴のひもを自分で結べるなら、させてあげる。そうです。自分で結びなさいと言います。娘が着る服を選べるようになったら、できる限り自分で選ぶ権利を与える。学校に一人で行けるなら、そうさせる。毎年、責任と自由とをセットで、少しづつ子どもに与えていく。そうすれば、一人前の大人になる時には、最後のわずかの自由を委ねるだけになります。少なくとも、これが私の理論です。実行するのは、また別の問題になることが多いのですが。

最後に、子どもが独立をすべきときがいつかは、息子さん娘さん自身があなたに教えてくれるでしょう。子どもの成熟度、知恵、情緒が一人前の大人であるかどうかをあなたが判断しなければなりません。判断したならば、自由を与えるのです。それからの30年間のあなたの仕事は、祈り続けることです。

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Q.269

「子どもたちとよく話し合い、波長を合わせなさい」ということをよく言われますが、十代の子どもには、どうしたらそういうことができますか?


A.
これからの数年間はコミュニケーションがかなり難しくなることを、覚悟しておいたほうがよいでしょう。思春期は、竜巻のようなものだという例えを私は使ったことがありますが、もっと良いたとえがあります。

思春期は、フロリダ州ケープ・カナベラルから打ち上げられた初期の宇宙ロケットに似ています。ジョン・グレン大佐や他の宇宙飛行士たちが、危険の伴う旅行に出発したときの興奮を、今も覚えています。アメリカ人であることが誇らしかったものです。

宇宙船の最大の危険が大気圏突入時にあったことを、同時代を生きた方々は思い起こせるでしょう。華氏1,000度を超える宇宙船外の高熱から船内の飛行士たちを守るものは、カプセルの底の耐熱板のみでした。もし宇宙船が大気に突っ込む角度を少しでも間違えば、飛行士たちは黒焦げになりまます。緊張が高まったちょうどその瞬間に、マイナス・イオンがカプセルの周囲をおおい、約7分間というもの地上との連絡はまったく断たれました。飛行士たちの無事を知らせるニュースを、世界中が息を飲んで待ちました。やがて、クリス・クラフトの元気な声が聞こえました。

「こちらコントロール・センター。飛行士たちから連絡あり。全員無事。まもなく着水予定」

レストラン、銀行、空港、そして全国の何百万の家庭で、歓声と感謝の祈りの声が湧き上がりました。CBSニュースのアナウンサーさえ、安堵しているかに見えました。

なぜ私がこの例を持ち出したかは、お分かりでしょう。子ども時代の訓練と準備が終わったあと、思春期の子は打ち上げ台に登ります。息子が「思春期」という名のカプセルに入り、ロケットが火を吹くのを待っているのを、両親は心配げに見つめます。一緒に乗りたいと父親も母親も思いますが、宇宙船の席は一つ。両親はお呼びではありません。予告もなしにエンジンは始動を始め、その時、言わば精神的な「へその緒」が切り落とされます。「成功! 打ち上げ成功だ!」父親は叫びます。

ついこの間までは赤ちゃんだった息子は、今や宇宙をめざしています。数週間後、両親は胆を冷やすような経験をします。カプセルとの連絡が突然とだえます。もっとも息子の無事を確認したい時に、「マイナス・イオン」がコミュニケーションを断ち切ります。

「どうして、息子は私らに口を利かないのだろう?」

この沈黙の期間は、グレン大佐たちの場合のように数分という訳には行きません。何年も続くかもわかりません。この間までは「少しは黙ってくれ」と頼まなければならなかったほどおしゃべりで聞きたがり屋だった少年が、今や九つの語彙しか使いません。すなわち、「知らん」「たぶん」「忘れた」「何?」「やだね」「お断り!」「え? おれが?」「別に」「ふつう」。

受信機からは雑音しか聞こえません。うなり声、うめき声、どなり声、ぼやき声。地上で待つ身には、なんとつらい時間でしょうか。

数年後に、地上のコントロール・センターが宇宙船は行方不明かと心配している時、彼方の発信機からひっかくような信号音が何回か聞き取れます。ラジオの周りにつめていた両親は、狂喜します。

「これがあの子の声なの? 前よりずっと深く、大人っぽくなって。また聞こえた。もう間違いない」

宇宙を旅行していた息子は、再び地上の両親と通信しようとしています! 出発時には14歳でしたが、今は20歳目前。あの暗い雰囲気がなくなって、また息子と話しができるなんて!

 

その通り。ほとんどの家族にとっては、まさしくそういうことが起こります。「宇宙船」の無事を知って、何年間もひそかに心配していた両親は、胸をなでおろします。20代の前半にやってくる「着水」は、親子双方にとって素晴しい再会の時です。

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Q.270

親子のコミュニケーションの断絶と、思春期に関わる他のストレスを避ける方法は、何かないのでしょうか。


A.

あいにくと、何もないことが多いのです。大多数の十代はそうだと思います。愛があり立派な家族でも、親子の摩擦はあります。なぜでしょう。それは、思春期初期の子どもたちに圧倒的な力を持つホルモンの働きによる部分が大きいからです。

思春期に起きる生化学変化については、親のみならず行動科学者たちさえ、過少評価をしている気味があると私は思います。

ホルモンの影響は身体上に明らかですが、脳内でも同じように劇的な変化が起きています。ご機嫌で、満足して、協力的な12歳の子が、13歳になって手のひらを返すように不機嫌で、怒りっぽく、またうつ的になってしまう理由を、それ以外にどう説明できるでしょう。ある専門家は、思春期の子に起きる大激変の原因は、ひとえに周りのプレッシャーだと言いますが、私にはそう思えません。

突然のように反抗心をみなぎらせる十代の心の特徴は、女性の月経前症候もしくはひどい更年期、または男性の荒れ狂う中年の危機にも似ています。明らかに、心の中で劇的な変化が起きています。それに、もしこの大きな変化が環境的要因のみによるならば、その始まりが必ず思春期に起きることをこれほど正確に予期できないはずです。

前に記した情緒的な変化は、スケジュール通り、性的に成熟する時期と正確に重なりあうのです。情緒的変化と性的な変化は、同じホルモンに促されるというのが私の主張です。人体の化学作用は、十代の数年間混乱し、肉体のみならず心にも影響するのです。その程度は人によりけりですが。

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Q.271
その説明が正しいとして、思春期初期の子を持つ親には、それがどんな意味を持つのでしょう。

A.

第一に、このホルモンの大激変を理解したら、子どもたちのうちに起きている情緒的な影響を大目に見、それに対処することが容易になります。しばらくの間は、まったく理屈にあわない言動を見せる子がいます。更年期の症状が極度に出た婦人が、無実の夫に浮気の疑いを抱いて困らせるのと同じく、ホルモンの影響でうつ的になった十代も、自分と周囲に起きていることを正しく解釈できません。判断力がそこなわれています。

ですから、親は、今まで教えてきたことがすべて水泡に帰したと思える時にも、絶望することはありません。天地がひっくり返るような変身の真っ最中なのです。今が辛抱の時です。再び二の足で立ち上がる時が来るでしょう。

特に、意地が強く反抗心の旺盛な娘さんをお持ちの方は、彼女の月経サイクルをそっと記録しておいて下さい。毎月の月経の始まりと終わりだけではなく、毎日の気分についても短いコメントを記します。家族の仲を引き裂くような感情的爆発も、周期性があることに気付くでしょう。

その年頃の月経前の緊張は、28日ごとに家族との小競り合いの元になることがあります。雲行きが怪しくなったら、身を隠せます。その記録ノートを使って、娘さんに月経前症候とその対処法について教えることもできます。残念なことですが、多くの親は、娘とのぶつかり合いが規則的に起こり、予測可能であることに気づかないようです。

くり返しますが、カレンダーに注意して下さい。お嬢さんについて多くの事が見えてきます。

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Q.272

思春期の男子についてはいかがですか。やはりホルモンのサイクルはありますか。


A.

感情と行動は、確かにホルモンに動かされます。性的な衝動から喧嘩っ早さまで、血管を流れる新しいホルモンの影響です。しかし、女子に見られる月経のサイクルに見合うものはありません。ですから、女子に比べてより気ままで、予測は難しくなります。

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Q.273
14歳の息子は、軽はずみでいたずら好きで、無責任で怠け者です。注意していないと、すぐ問題を起こします。そんなにひどいものではなく、子どもっぽい馬鹿なことという意味ですが。このまま一人前になれないような気がして心配です。軌道を外さないためには、どうしたらいいでしょう。

A.
元気な息子さんには、何か興味の持続することを与えるのがいいと思います。暇を持て余すと、計画性がなく親の目の届かない時間に、困ったことを始めてしまうでしょう。教会のユースプログラムの中でも最善のものを見つけて下さい。もしご自分の教会の中学科に退屈した生徒が4人、高校科に眠そうな生徒が7人いたら、あえて教会を変えることも考えましょう。そんなことをしたら、家族の他のメンバーには迷惑かもしれませんが、気紛れな息子さんを救えるかもしれないのです。

教会活動に限らず、スポーツや音楽、ペットの世話、あるいはバイトなどの手もあります。願いは、それらのうちの何か一つでも彼の関心を捕らえて、その無限のエネルギーが何か建設的な目的に注ぎ込むことです。それまでは、息子さんが暇を持て余さないようにすることです。

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Q.274

十代が喫煙や麻薬に手を染めるのは友達の影響だと一般に言われますが、危険な習慣を身に付けるのは、本当にそういうものなのでしょうか。


A.

最近なされたある調査の目的は、お尋ねの内容にまさしくぴったりでした。

カリフォルニア州オレンジ郡の1万6千人余りの児童生徒にアンケート調査がなされました。子どもたちが麻薬やアルコールや煙草に手を出した最大の原因は、友達や教師ではなく、家族でした。十代が親や兄弟が喫煙を許していると感じた時に、彼らは右へ習えをしました。

逆に、引き止める人が一人いたとしたら、それは家族の一員でした。多くの親は、これを学校にまかせた方がいいと考えて、家では話題にしません。しかし、友達の影響ではなく、家族の影響こそが子どもに最大の力があることを、カリフォルニアを始め他の調査が明らかにしています。
この調査から分ったもう一つの事実は、子どもたちが喫煙の害についていまだ十分に知らされていないと言う危険です。明らかに、喫煙の害は、幼い耳に届いていないのです。

子どもたちに伝えたい他のメッセージと同様ですが、伝える責任は親にあります。子どもたちには幼いうちから喫煙の害について話して下さい。あなたは喫煙を認めてはいないこと、癌や肺の疾患を含め、健康に害のあることを教えます。すでに喫煙をしていたら、専門家の助けも提供して下さい。薬物乱用についても警告し、体への悪影響を話すのです。教える時間を取りさえすれば、親は子どもが中毒症状に陥るのを避けられます。友達からの影響に親が勝てる場合が、実はほとんどなのです。

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Q.278

「ダブル・スタンダード」というものを先生は信じますか。つまり、「女性がしてはいけないことでも男性はしてもいい」という。


A.

私は、そんなことを信じません。聖書が不道徳な行いを戒める時に、男女の区別はつけません。婚前交渉は、女性の場合と同じく男性の場合も間違いです。しかし、昔は女性が、男性とは異なる規範を与えられたのも事実です。

私が思うに、ダブル・スタンダードができたのは、婚前交渉では女性のほうがより傷つき易いことを親たちが分っていたからでしょう。当然ながら、妊娠するのは女性で、複雑な生殖器官は性病や感染症にかかりやすいのです。少女や婦人は、心も傷つき易いのです。

行きずりのセックスの後、女性は利用されたように感じて傷つき、逆に男性は、手柄話が増えたと感じるかもしれません。それで教師も親も女の子たちのことを心配し、処女を守ることを強調したのです。多くの人たちは今もそうします。

両性の間のこの違いを考えれば、性革命は、男が女をだました最大の嘘でした。「古くさい道徳なんか投げ捨てろ」と言い、男たちが前々から望んでいたことを女性にさせたのです。しかし、この新しい「自由」のためにいかに高い代価が払われたことでしょう。そして、予想できたことですが、女性がそのツケの大部分を払わされたのです。

性的逸脱の道徳的な意味合いは、男女とも変わりません。罪は、すべての人を破壊します。しかしながら、不道徳の肉体的また情緒的な結果は、不公平です。普通は、女性のほうが泣かされることが多いのです。

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「ドクタードブソンの一問一答」の翻訳については、ファミリー・フォーラム・ジャパンがティンデール社から許可を得ています。

Excerpted from COMPLETE MARRIAGE AND FAMILY HOME REFERENCE GUIDE ・ 2000
by James Dobson Inc. Used and translated with permission of Tyndale House Publishers.
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